2回目の不倫…許す?許さない?不倫を繰り返されたらもう一度請求できる?


 

「以前、1回目の不倫を許したにも関わらず、2回目の不倫が起きてしまった…。」

2回目の不倫は、配偶者のことをもう一度信じようとしたあなたの優しさを裏切る行為であり、簡単に許されるべきではありません。ご自分のためにも、相手に反省してもらうためにも、迅速に然るべき措置をとることが必要です。

しかし、今すぐ離婚したいと考える方もいれば、様々な事情によって迷いが生じているという方もいらっしゃると思います。

そこで今回は、2回目の不倫が起きてしまった場合において、あなたが離婚や慰謝料請求において後悔のない選択ができるよう、知るべきことを解説していきます。

2回目の不倫を許す?考慮すべき3つのこと

2回目の不倫が起きた場合、1番初めに考えるべきことは「離婚をしたいかどうか」です。

「もう絶対に許せない!」と離婚を考える反面、「前回は優しくしすぎてしまったのではないか?」「今回しっかりと反省させることができれば、改善するかもしれない」と、少し期待してしまう気持ちもわかります。

どうしたら良いかがわからず迷ってしまっているという方は、以下の3つのことを考慮し、離婚すべきかどうか判断していきましょう。

子どもがいる

子どもがいて離婚を迷っているとき、何よりも1番大切で心配なのは子どものことですよね。
カケコムが行った「あなたが離婚を迷った理由は?」というアンケートでも、100名中50名の方が「子どもへの影響を考えたため」という回答をしていました。

心配な点としては、離婚後に1人で育児がしていけそうか、子どもには父親・母親が必要なのではないか、夫婦仲の悪さが子どもにとってストレスになってしまうのではないか、などがあげられます。

子どもがまだ乳児期であり、親の認識がハッキリとしていない場合や、ある程度の年齢であり離婚への理解を示してくれそうな場合、育児体制さえ整っていれば離婚をしても問題ないと言えます。
しかし、幼児期や思春期で、離婚によって寂しい思いをしてしまったりストレスがかかってしまうかもしれないという場合、離婚については慎重に判断する必要があります。

また、別居を選択したり、離婚をしたとしても面会の回数を多めに設けるなどの方法もあります。

このように、自分の感情だけで判断してしまわず、配偶者と今後の育児体制や子どもとの接し方について、きちんと話し合うことが大切です。
それでも判断が難しいという場合は、子どもの進級や進学のタイミングまで待ってみるなどして様子を見ることもおすすめです。

参考:カケコム「離婚を迷う人が決断したきっかけ13選と離婚後に後悔したこととは?」

1回目の時に誓約書を作成している

1回目の不倫のときに「2度と不倫をしない」「次に不倫をした場合、○○万円支払う」というような内容の誓約書を作成していた場合、離婚をしても問題ないと言えます。

1つ目の理由としては、夫婦間で交わしたものであっても基本的に誓約書には法的効力があり、しっかりと誓約書に記された通りの慰謝料が受け取れる可能性が高いからです。
誓約書に罰金や違約金についても記していれば、今回の不倫に対する慰謝料とは別として受け取ることができます。(※総額があまりにも高額である場合、受け取れない可能性もあります。)

2つ目の理由としては、きちんと誓約書まで作成して約束したにも関わらず、2回目の不倫をしたということは、今回許したとしてもまた不倫する可能性が高いと言えるからです。

反対に、「1回目の不倫のとき、誓約書を作成していなかった」という場合、あなたの本気度が伝わらず、心から反省していなかったのかもしれません。
よって、今回の不倫ではきちんと誓約書を作成し、もう一度夫婦仲を再構築することを目指すという選択もあります。

1回目の時と不倫相手が同じ

2回目の不倫相手が1回目の不倫相手と同じである場合、離婚をしても問題ないと言えます。
複数回の不倫や長期間の不倫は悪質であると捉えられるため、相場よりも高い慰謝料を受け取れる可能性があるからです。

また、同じ人物と複数回不倫をしたということは、単なる遊びではないのかもしれません。
既に配偶者は不倫の沼にハマってしまっている可能性が考えられます。

なお、不倫相手が1回目の不倫相手と同じであると発覚した際には、そのことがわかる証拠(名前や証言など)を必ず集めておきましょう。

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2回目の不倫は慰謝料額の相場が高くなる

通常、不倫の慰謝料相場は数十万円~300万円ですが、2回目の場合は100万円~300万円と最低ラインが相場よりも高くなります。不倫を繰り返すことは悪質であると捉えられ、それだけ精神的なダメージが大きくなるからです。

慰謝料請求をするためには証拠が必要になりますので、通常の不倫の証拠の他に「不倫が2回目であることがわかる証拠」も集めておきましょう。
詳細には、日付や期間がわかるものがあると良いです。配偶者が自白した音声や文書でも構いません。
1回目の不倫時に誓約書を作成していた場合は、こちらも証拠として有効的です。

◎2回目の不倫で慰謝料が請求できない場合もある!
1回目と2回目の不倫相手が同じで、1回目の慰謝料請求の際に「この関係に対する請求は今回限りにする」などの示談書を作成してしまっている場合、2回目の請求ができない可能性があります。

他にも、1回目の不倫後に夫婦関係が破綻してしまっている場合、慰謝料請求ができない可能性があります。日頃全く会話がなかったり、別居しているという場合、請求が難しくなってしまいます。
夫婦関係が破綻しているかどうかは、以下の記事をお読みください。

また、夫婦関係が破綻していない場合、日頃から連絡を取っていることや、夫婦で外出していることがわかる証拠を準備しておき、夫婦関係が破綻していないことを証明できるようにしておきましょう。

不倫の慰謝料は配偶者と不倫相手のどちらか、または双方に請求することができます。
ここでは、配偶者に慰謝料請求する場合と不倫相手に慰謝料請求する場合に分けて、詳しく解説していきます。

配偶者に慰謝料請求する場合

配偶者に慰謝料請求する場合、通常の不倫の慰謝料相場よりも高い慰謝料を受け取れる可能性があります。
2回目の不倫相手が1回目の不倫相手と同一であっても同一でなくても、配偶者の不倫は2回目ということに変わりはないからです。

不倫相手に慰謝料請求する場合

不倫相手に慰謝料請求する場合、不倫相手が1回目と同一であれば、通常の不倫の慰謝料相場よりも高い慰謝料を受け取れる可能性があります。

反対に不倫相手が1回目と同一でない場合、あなたや配偶者からすれば2回目の不倫ではありますが、不倫相手からすれば1回目の不倫であるため、慰謝料額が相場よりも高くなることはありません。

離婚をしない場合、今後のためにできること


離婚をしない場合、最も避けたいのは再度不倫が起きてしまうことですよね。
また、離婚をしないと決めたなら、これから夫婦仲も良くしていきたいです。

そこで、しっかりと不倫について反省させつつ、万が一の場合にも備えて、あなたが今できることをご紹介します。

不倫の証拠を集めておく

離婚しない場合でも、慰謝料請求をしない場合でも、必ず不倫の証拠を保存しておきましょう。
今までの2回の不倫の証拠を併せて保存しておくことが大切です。

メリットとしては、以下の4つがあります。

①不倫を暴き、しっかりと反省させることができる
②正確な誓約書を作成することができる
③あとから離婚・慰謝料請求をしたくなった時に役立つ
④新たな問題が起きた場合、あなたが有利になる

①不倫を暴き、しっかりと反省させることができる
不倫の証拠を集めておくことで、不倫の事実を言い逃れされる心配がなくなります。
「ハッキリとした証拠を押さえられている」「いつでも慰謝料請求することができる」という事実が、不倫の再発を防ぎます。

②正確な誓約書を作成することができる
不倫の証拠を集めておくことで、不倫の悪質度が計れて、より正確な慰謝料額や違約金を見積もることができます。よって、正確な誓約書を作成することができます。
また、証拠を押さえていることから、話し合いでは配偶者にこちらの言い分を受け入れてもらいやすくなります。

③あとから離婚・慰謝料請求したくなった時に役立つ
離婚をしないと決めたとしても、過ごしていくうちに「やっぱり無理」と心変わりするかもしれません。
そのようなときに不倫の証拠が揃っていれば、あとからでも慰謝料請求ができますし、離婚の手続きもスムーズに行うことができます。

④新たな問題が起きた場合、あなたが有利になる
例えばですが、配偶者があなたと離婚をして不倫相手との再婚を考えるかもしれません。更に親権まで奪おうとして、ある日突然子供を連れて家を出て行ってしまったとします。この場合、親権争いへと発展することになります。

不倫の証拠があれば、配偶者が不倫をしている間、あなたがいかに誠実に家庭や育児に向き合ってきたかを証明することができ、親権争いにおいて有利になる可能性が高いです。

よって、不倫の証拠を集めておくことに損はないと言えます。

誓約書を作成する

夫婦間の話し合いで決まったことであっても、必ず誓約書を作成しましょう。
誓約書を作成することで「次はない」という意識を持たせることができますし、もし不倫をされてしまった場合でも、確実に慰謝料や罰金を受け取れるという保障があった方が精神的にも安心ですよね。

◎できるだけ高額な慰謝料額を提示!
2回目の不倫を許して夫婦関係を続けるのですから、次に不倫をしたときには多額の慰謝料を請求できるよう強気に抗議することをおすすめします。そのため、誓約書には詳細な金額を記しておきましょう。

また、その時になって「やっぱり支払えない」ということがないように、今のうちに慰謝料を確保させておくこともおすすめです。

正直な気持ちで話し合う

本気でやり直すという場合でも、子どものために夫婦を続けるという場合でも、この際に今の気持ちを正直に伝え合いましょう。
不倫について、これからの過ごし方について、育児について、どのように考えているのか?気になることは今のうちに全て聞いて話し合ってから、次のステップへと進むことが大切です。

ここで聞かずにモヤモヤを抱えたままでいては、段々と日常生活がストレスになってしまい、結局は離婚をすることになった、ということにもなりかねません。

家庭のルールを見直す

丁寧に話し合いをしたとしても、2回も不倫が起きたのですから、まだまだ不安が残りますよね。そこで、家庭のルールを今一度見直しましょう。
しかし、厳しいルールで縛ってしまっても、良い夫婦関係が続くとは言えません。お互いが納得でき、守り続けていけるルールを考えまし

例としては、お小遣い制にすることや、報連相を増やすこと、家族の時間を増やすなどがあります。
「○○してはいけない!」というようなマイナスなルールではなく、夫婦や親子のコミュニケーションを増やす!というようなプラスのルールを考えられると良いですね。

まとめ

2回目の不倫が起きてしまった場合、子どもにとって離婚がどのような影響を及ぼすか、あなたが損をせずに過ごすことができそうか、の2点について考えて、今後どうするのが最適かを考えましょう。

また、2回目の不倫では離婚や慰謝料請求をする・しないに関わらず、「不倫が2回目であることがわかる証拠」と「1回目と2回目の不倫相手が同じであることがわかる証拠」などのように、慰謝料が高くなる要素の証拠を集めておきましょう。

離婚の話し合いや証拠集め、慰謝料について問題が生じた場合には、弁護士にご相談ください。

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