養育費に関する取り決めを公正証書にしておくメリット
離婚や別居の際に、子どもの養育費に関する取り決めをすることは、親としての責任です。
ところが、養育費の取り決めは、口約束やメモ程度で済ませてしまう人も少なくありません。
これでは、将来的にトラブルになる可能性が高いです。
そこで、養育費の取り決めを公正証書にしておくことがおすすめです。
公正証書とは、公証人役場で公証人が作成する法的な効力を持つ文書です。
公正証書には証明力や執行力があるため、取り決め通りの養育費が得られる可能性が高まります。
この記事では、養育費の取り決めを公正証書にしておくメリットについて解説します。
強制執行が可能になる
養育費の取り決めを公正証書にしておく最大のメリットは、強制執行が可能になることです。
執行認諾約款(債務者が債権者に対して、債務を支払わない場合には、裁判なしに強制執行に服すると約束する文言)を付した公正証書を作成することで、公正証書自体を債務名義として、裁判なしで強制執行が可能です。
強制執行とは、債務名義を得た債権者の申し立てに応じて裁判所が支払い義務者の資産や給与などを差し押さえて、養育費等を回収することです。
口約束やメモ程度の取り決めでは、相手が養育費を支払わなくても、強制執行することはできません。
しかし、執行認諾約款を付した公正証書を作成することで、相手が養育費を支払わない場合でも、公正証書を債務名義として強制執行をすることができます。
これにより、養育費を高確率で回収できます。
信頼性が高い
養育費の取り決めを公正証書にしておくもう一つのメリットは、公正証書の信頼性が高いことです。
口約束やメモ程度の取り決めでは、信頼性が低く、相手方が訴訟の場などにおいて、簡単に内容を否認できるケースが多いです。
しかし、公正証書は、公証人が厳格な手続の下で作成していますから、信頼性が極めて高く、公正証書の内容や作成の真正が否定されることはほとんどありません。
公正証書を作成しておくことで、教育費について争いになったときに交渉や訴訟を極めて有利に進めることが可能です。
養育費についてお困りの方は弁護士法人AOにご相談ください
養育費の取り決めを公正証書にしておくことは、離婚や別居の際におすすめの方法です。
しかし、公正証書にすることだけでは、養育費の問題が解決するとは限りません。
養育費の金額や期間などの条件は、子どもの成長や双方の収入などによって変わる可能性があります。そこで、定期的に見直しや調整をすることが必要です。
また、離婚においては養育費だけでなく、親権や面接交渉権等の様々な問題も解決する必要があります。
しかし、このような問題は、当事者だけで解決することが難しいケースも多いです。
そのような場合には、弁護士に相談することがおすすめです。
弁護士法人AOでは、離婚・養育費等に関する問題に関するご相談を承っております。
離婚問題や養育費でお悩みの際には、一度当事務所にご相談ください。
私たちは、ご依頼者様の状況に合わせた最善の解決策をご提案します。
お気軽にお問い合わせください。
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