「慰謝料は女性がもらうもの」は勘違い!離婚原因が女性にあれば払う側になる
夫と離婚し、慰謝料をもらえると思っていたのに「慰謝料は支払わない」と言われてしまった。
中には慰謝料をもらえないどころか、夫から慰謝料を請求されてしまい、戸惑っている方もいらっしゃるかもしれません。
結論から言うと、「慰謝料は女性がもらうもの」ではなく、離婚原因がある方が支払います。
では、なぜそのような勘違いをしてしまう方がいるのでしょうか?
この記事では、詳しく解説していきます。
「慰謝料は女性がもらう」という決まりはない
「慰謝料は男性から女性に支払われるもの」というのは勘違いであり、法律では「慰謝料は不法行為(不倫、モラハラなど)によって精神的なダメージを受けた場合に、精神的なダメージを与えた人(配偶者、不倫相手など)に対して請求できる」と定められています。
よって、「夫が不倫をした」「夫のモラハラがあった」など、男性側に離婚原因がある場合には女性が慰謝料をもらうことができます。
もし、夫に不法行為があったにも関わらず「慰謝料の支払いを拒否されている」場合には、証拠などを提示することによって夫の不法行為を証明しなければいけません。
夫に不法行為がなかったのであれば、女性だからという理由で慰謝料をもらうことはできません。
また、「私に原因があるとして慰謝料を請求されている」場合には、今一度自分に不法行為がなかった、考えてみてください。
あなたが不倫やモラハラなどの不法行為をしていないのであれば、していないということを証明し、話し合いによって説得していく必要があります。
あなたが不法行為をしていた場合には、性別に関係なく、夫には慰謝料を支払わなければいけない可能性が高いです。
「夫の収入の方が多い」「専業主婦である」などの経済力の違いは、慰謝料の金額には影響がありますが、慰謝料の支払い自体には関係がありません。
慰謝料と婚姻費用や養育費は別物
芸能人の不倫ニュースで、女性が男性芸能人から高額な慰謝料をもらっているのを見て、慰謝料は女性がもらうものだと認識してしまう方も少なからずいらっしゃることと思います。
その他に考えられる要因が「慰謝料と婚姻費用や養育費を混同してしまっていること」です。
不法行為に対する慰謝料と、婚姻費用や離婚時に発生する養育費などのお金の手続きは、別物です。
婚姻費用では、一般的に収入の多い男性から女性に支払われることが多いです。
養育費は、一般的に女性が親権を獲得することが多いため、女性がもらうことが多くなります。
婚姻費用や養育費を夫からもらうことはできても、慰謝料は全く別物で、不法行為があった方が支払わなければいけません。
夫に慰謝料請求されたらまずは交渉!
不法行為が事実なら、夫からの慰謝料の支払いを拒否することは難しいです。
ただし、請求された金額をそのまま支払う必要はありません。
まずは減額交渉や分割支払いの交渉をしましょう。
弁護士に相談して相手方と交渉することで、適正な金額に慰謝料を減額できる可能性がありますので、慰謝料を請求されてしまった方は、一度弁護士までご相談ください。
まとめ
最後にこの記事でご説明したことをまとめましたので、改めて確認しましょう。
・「慰謝料は女性がもらうもの」とは決まっていない
・慰謝料は不法行為をした人が被害にあった人に支払う
・男性が不法行為をしていないなら慰謝料はもらえない
・女性に不法行為があるなら男性に慰謝料を支払うことになる
不法行為がなく、夫婦双方が離婚を望んでいるなら慰謝料は基本的に支払われないこと、不法行為があった場合は、不法行為で被害を受けた側が慰謝料をもらえることを覚えておきましょう。
慰謝料のことや離婚時のお金のことでわからないことがあれば、お気軽に弁護士までご相談ください。
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