不倫慰謝料が高い!高額慰謝料をそのまま支払う必要はありません

「高すぎる。こんな金額払えるわけない。」

不倫相手の配偶者から慰謝料を請求され、その金額があまりにも高額で戸惑っているなら、請求金額をそのまま支払う必要はありません。請求相手に申し訳ないという気持ちがあっても、そのまま支払わない方が良いでしょう。

不倫慰謝料は減額交渉が可能です。
交渉で慰謝料が100万円以上減額されることや、請求金額の半分以下になることも多くあります。慰謝料を支払うなら、減額交渉を行った後に支払いましょう。

このページでは、高すぎる慰謝料を請求された際の対処法をご説明しています。相手方とのやり取りを始める前にご覧ください。

「高い」と感じているなら、不倫慰謝料をそのまま支払ってはダメ


不倫で慰謝料を請求されても、請求された金額をそのまま支払うことはやめましょう。

不倫慰謝料が高いケースでは、相手方は減額交渉をしてくることを想定し、わざと高額な慰謝料を請求してきている可能性があります(弁護士を通じて慰謝料請求してきた場合は、特にその可能性が高いです)。
そのため、請求金額をそのまま支払う必要はありませんし、減額交渉をせずに慰謝料を支払うと本来支払うべき金額よりも高額の慰謝料を支払うことになり、あなたが損をしてしまいます。

高額慰謝料を請求されて戸惑っているかもしれませんが、まずは気持ちを落ち着かせ、「自分は慰謝料を支払わなくてはいけないのか」「慰謝料はいくらが妥当なのか」「どうやって慰謝料を減額すれば良いのか」といったことを確認しましょう。

高額過ぎる慰謝料を請求された際の減額事例

高額の慰謝料を請求された場合、慰謝料をいくら減額することができるのかを、このWebサイトを運営する弁護士法人AOの解決事例を使って紹介します。
なお、ここで紹介する事例はあくまで一例で、同じように減額できると決まっているわけではありませんので、ご理解いただいたうえでご覧ください。

520万円の不倫慰謝料を請求され、100万円まで減額

【慰謝料請求された方の年齢・性別】50代・女性
【不倫していた期間】3ヶ月
【請求された慰謝料】520万円
【減額後の慰謝料】100万円

知人を通じて知り合った既婚男性とダブル不倫の関係になり、高額の慰謝料を請求されてしまった方の事例です。
相手男性から「不倫がバレたかもしれない」と伝えられた約1ヶ月後に不倫相手の妻が依頼した弁護士から慰謝料請求をされてしまいましたが、弁護士に交渉を依頼したことで、相場の範囲内である100万円まで減額に成功しました。

550万円の不倫慰謝料を請求され、150万円まで減額

【慰謝料請求された方の年齢・性別】40代・女性
【不倫していた期間】約1年
【請求された慰謝料】550万円
【減額後の慰謝料】150万円

依頼者の方は、アプリで知り合った既婚男性と度々肉体関係を持っていました。
相手男性とは、いわゆる割り切った関係で、肉体関係を持つためだけに不定期に会い、会う度にお金を受け取っていたものの、初めてあってから1年ほどで連絡を取らなくなったそうです。
しかし、それからしばらくして、男性の妻から、「あなたとの不倫関係が原因で離婚を検討している」と慰謝料550万円を請求されてしまいました。
女性は当事務所の弁護士に慰謝料減額交渉を依頼し、慰謝料を150万円まで減額することができました。
最初の慰謝料請求から400万円の減額に成功し、相手夫婦が離婚した場合の慰謝料相場の範囲内の金額とすることができました。

500万円の不倫慰謝料を請求され、150万円まで減額

【慰謝料請求された方の年齢・性別】20代・女性
【不倫していた期間】約2年
【請求された慰謝料】500万円
【減額後の慰謝料】150万円

依頼女性は、既婚男性からアプローチされて不倫関係になり、不倫を約2年にわたって続けました。
その2年間の間に、相手夫婦には出産、別居、離婚の話し合いなどがあり、そのような事情がある中でも不倫を続けていたそうです。
しかし、依頼女性と不倫相手の関係は、2年ほどで終了しました。
すると、それから半年ほど経ってから、不倫相手の妻が慰謝料請求500万円を請求してきました。
当事務所の弁護士は女性から依頼を受けて慰謝料減額交渉を行うこととなり、男性側から誘ってきたことや、当時、相手夫婦が別居していたことなどを理由に慰謝料減額を求め、400万円減となる150万円まで慰謝料を減らすことができました。

450万円の不倫慰謝料を請求され、150万円まで減額

【慰謝料請求された方の年齢・性別】10代・女性
【不倫していた期間】1ヶ月未満
【請求された慰謝料】450万円
【減額後の慰謝料】150万円

慰謝料請求をされてしまったのは、まだ未成年の女性で、不倫関係にあった男性の妻から慰謝料450万円を請求されてしまいました。
女性は、慰謝料請求について何もわからず、自分が悪いことをした負い目から、一度は450万円を分割で支払うことに合意してしまいます。
しかし、その後、納得がいかないと弁護士に相談しました。
一般的に、一度示談をした場合は後から覆すことは難しいと言われていますが、相場を上回る高額の慰謝料を請求されていたことなどもあり、300万円減額となる慰謝料150万円まで減らすことができました。

不倫慰謝料の相場より高いか確認しましょう


請求された慰謝料が高いと感じているなら、不倫慰謝料の相場との金額差をご確認ください。
不倫慰謝料は下記が相場と言われており、請求された慰謝料がこれより高額なら、慰謝料を減額できる可能性が高いです。

不倫発覚後の婚姻関係 相場
離婚する 150万円~300万円
離婚しない 50万円~150万円

不倫が原因で離婚するなら150万円〜300万円

不倫が原因で離婚する場合、慰謝料は150万円〜300万円が相場と言われています。
そのため、300万円以上の慰謝料を請求されていたら、慰謝料を減額できる可能性が高いです。
また、相手の請求金額が300万円以下であっても減額できる可能性は十分にあります。

不倫慰謝料は、不倫の回数や婚姻期間の長さ、離婚原因が他にもなかったかなど、様々な事情によって異なり、不倫が原因で離婚するなら必ず300万円まで認められるわけではないからです。
不倫期間が短い、婚姻期間が短いなどの事情があれば、離婚する場合でも100万円台まで慰謝料が減額されることもあります。
そのため、あなたにとって「慰謝料が高い」と感じたなら、請求金額がいくらだろうと、まずは減額交渉をしましょう。

離婚しないなら50万円〜150万円

相手夫婦が離婚しない場合の慰謝料は50万円~150万円が相場で、離婚する場合よりも慰謝料は低くなることが一般的です。
しかし、離婚する場合と同じような高額慰謝料を請求されてしまうことも少なくありません。
100万円でも高すぎる可能性がありますし、仮に数百万円を請求されていたとしたら、離婚しないケースでは明らかに高額です。
慰謝料を支払う意思はあっても、まずは減額交渉をしましょう。
相手夫婦が離婚しないケースで数百万円の慰謝料を請求されているなら、請求金額より100万円以上の減額や、半分以下になることも十分考えられます。

高額の不倫慰謝料を減額できる可能性が高いケース

不倫慰謝料の減額事例や慰謝料の相場を確認したら、次はどのようなケースで慰謝料を減額できるのか理解しましょう。
以下のケースに当てはまれば、今の金額は高く、交渉によって減額できる可能性が高いと考えられます。

相場と比べて明らかに高額

前の章で紹介したように、不倫慰謝料には相場があります。
不倫の慰謝料請求は多くのケースがこの相場の範囲内で解決します。
相場以上の慰謝料の支払いが認められるケースはごく一部です。

相手方は何かしらの理由をつけて「相場以上の慰謝料が支払われるべき」と主張してくるかもしれませんが、よほど特別な事情がない限り、相場以上の金額は認められません。

今、相場よりも高い慰謝料を請求されているのであれば、交渉によって慰謝料の減額が認められる可能性があるでしょう。

慰謝料が減額されるべき原因が相手方にある

慰謝料が減額されるべき原因が不倫相手や相手夫婦にある場合も慰謝料減額できる可能性が高いです。

たとえば、不倫前から相手夫婦が離婚の話し合いをしていた、別居しているなど婚姻関係が破綻している場合、不倫相手が既婚者であることを隠していた場合などは慰謝料を減額できる可能性が高いでしょう。
このようなケースでは、相場以下にまで慰謝料を減額できる可能性があり、場合によっては慰謝料の支払いを回避できることもあるでしょう。

相手方が不倫の証拠を持っていない

相手方が不倫の証拠がない状況で慰謝料請求をしてくることもあります。
相手が証拠を持っていないなら、高額の慰謝料を請求されても支払いを拒否できる可能性が高いですし、仮に相手方が裁判を起こしたとしても、不倫の証拠がなければ、裁判で高額の慰謝料の支払いが認められる可能性は低いです。

相手が証拠を持っていないことがわかったら、高額の慰謝料請求にそのまま応じる必要はないでしょう。

高すぎる不倫慰謝料を減額するための2ステップ


高額慰謝料をどのように減額していけば良いかをご説明していきます。
減額交渉は、相手に支払いの意思を伝え、その上で根拠を伝えながら減額交渉を行います。

支払いの意思を伝え、減額交渉を希望する

まず大切なのが、慰謝料請求にきちんと対応することです。
書面で慰謝料を請求された場合、「何週間以内に慰謝料を支払え」などと記載されていることが多いです。
記載されている期日までに慰謝料を支払う必要はありませんが、相手への連絡は必ず行いましょう。
そして、不倫を認めて謝罪すること、慰謝料を支払う意思があることを伝え、その上で「減額交渉をしたい」と伝えましょう。

一度でも不倫を否定したり、慰謝料の支払いを拒否したりすると相手の心象が悪くなり、慰謝料を減額しづらくなることがあります。
だからこそ、「期日までに連絡をする」「不倫を謝罪する」「慰謝料を支払う意思を伝える」といった最初の対応はとても大切です。

根拠を示して減額交渉を行う

「慰謝料が高いから減額してほしい」と伝えるだけでも多少の減額には応じてもらえるかもしれません。
しかし、それだけでは限界があります。
高額の慰謝料を適正金額までしっかりと減額するなら、慰謝料が減額されるべき根拠を伝えながら交渉しましょう。

例えば、相手夫婦が離婚しないのに慰謝料200万円を請求されたなら、「離婚しないケースでの慰謝料の相場は50万円〜100万円です。その範囲内で慰謝料を決めていきたい。」と伝えます。
相場だけでなく、不倫や夫婦関係の詳細も慰謝料減額の根拠になり、下記のような事情があると、慰謝料の減額が認められやすいです。

・婚姻期間が短い
・不倫の期間が短い
・肉体関係を持った回数が少ない
・不倫に消極的だった
・既に社会的制裁を受けている

不倫慰謝料を減額できる根拠や、減額交渉については下記の記事で詳しくご説明しています。NG対応も記載していますので、減額交渉前にご参考ください。


 

高い慰謝料を減額するなら弁護士に相談が良い


慰謝料の減額交渉はご自身で行うより弁護士に任せた方が良い結果が期待できます。
慰謝料減額を弁護士に依頼することで以下の3つのメリットがあると言われています。

・適正金額まで減額してもらえる
・交渉の精神的な負担がない
・今後のトラブルを未然に防げる

3つのメリットについて1つずつご説明します。

なお、慰謝料の減額交渉を弁護士に頼むメリットをより詳しく知りたい方は、下記の記事もご参考ください。


 

適正金額まで減額してもらえる

「高すぎる慰謝料は減額できます」とお伝えしてきましたが、自分のケースではいくらまで減額できるのか判断するのは難しいと思います。
また、相手に減額を渋られたら、どう進めて良いかわからなくなってしまうかもしれません。

減額交渉を弁護士に依頼すれば、一人一人の事情を確認して適正金額を判断可能で、的確に減額交渉してもらうことができます。
特に相手が弁護士に依頼して慰謝料請求をしてきた場合、ご自身で対応すると相手弁護士に上手く言いくるめられて高額の慰謝料を払う結果になりかねません。
相手に弁護士がついているなら、あなたも弁護士に依頼して減額交渉を行いましょう。

交渉の精神的な負担がない

慰謝料請求の交渉を自分で行うと、メンタル面で大きな負担になります。
不倫を後悔する場面が何度もあるでしょうし、相手から強い言葉で責められてしまうかもしれません。
弁護士に依頼すれば、あなたが交渉について考えたり、相手と直接連絡を取り合うことがなくなります。
解決するまで、あなたは弁護士とやり取りをするだけになりますので、精神的な負担が緩和されるでしょう。

今後のトラブルを未然に防げる

弁護士に依頼することは、交渉後のトラブルを未然に防ぐことにも繋がります。
当事者間の交渉だと、相手が一度は減額を受け入れても、「やっぱり納得できない」などと後から言い出す可能性もあります。
弁護士が交渉した場合、後々にトラブルがないように、支払う慰謝料が決まったら示談書を作成します。
示談書を作成すれば、減額された慰謝料を支払った時点で不倫問題はすべて終結となり、後々のトラブルの心配がなくなります。

まとめ

不倫で高額の慰謝料を請求されてしまった時の対処法をご説明いたしました。
最後にご説明したことをおさらいしましょう。

・請求された高額の慰謝料をそのまま支払う必要はない
・不倫が原因で離婚する際は150万円〜300万円程度に減額可能
・相手夫婦が離婚しない場合は50万円〜150万円程度に減額可能
・相手の慰謝料請求には誠実に対応する
・減額の根拠を伝えながら交渉を行う
・減額交渉は弁護士依頼して行うのがおすすめ

相場よりも高い慰謝料を請求された際に、その金額をそのまま支払う必要はありません。
交渉を行い、適正金額まで慰謝料を減額してから支払いましょう。
すでに相手から「〇〇日までに慰謝料を支払え」と期日を伝えられているなら、早めの対応が大切です
弁護士がご事情をお伺いし、慰謝料減額の目安などをお伝えいたしますので、弁護士法人AOの無料相談までお問い合わせください。

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