【副業詐欺の手口】副業詐欺に騙されていないか確認するための19項目
「必ず儲かる」などの甘い言葉でターゲットを契約させ、お金を騙し取る副業詐欺。
副業しやすい環境になったことで、副業詐欺も増加しています。
私たちAOの弁護士が被害者の方からご相談をお受けしていて感じるのが、副業詐欺の手口の幅広さです。
詐欺業者は多種多様な手口でターゲットからお金を騙し取ろうとしています。
そこで、当事務所が把握している副業詐欺業者が使う手口の一例を紹介していきます。
これから副業を始める方も、既に副業を行っている方もご確認ください。
副業詐欺業者がお金を騙し取る際に使う手口
最初に紹介するのは、副業詐欺業者がターゲットからお金を騙し取る際に使う手口です。
詐欺業者は、お金を騙し取る際、以下のような手口を使ってくることがあります。
暗号資産で支払いをさせる
副業詐欺業者では、現金の振込やクレジットカード払いではなく、暗号資産による支払いを指示してくることがあります。
これは、騙し取ったお金を取り返されないようにするためのようです。
暗号資産は現金に比べて足がつきにくく、後から被害届を提出して警察が捜査したり、弁護士に依頼して返金交渉を行ったりしても取り戻せないことが多いのです。
そのため、暗号資産で副業開始時の手数料の支払いを求められるなどしたら、それは副業詐欺の可能性があります。
消費者金融から借金をさせる
副業詐欺業者は、消費者金融から借金をさせる手口を使うことがあります。
消費者金融を利用したことがなく、借金に関する知識が浅い方に対して「こういう時のために金融会社はある」「売上から返済すれば大丈夫」などと言って騙し、消費者金融を悪用するのです。
しかも、ネット申し込みの際に電話や画面共有アプリを使って遠隔で借金の申し込みをサポートしたり、お金の振込先として副業詐欺業者の口座を指定させたりするケースもあります。
消費者金融から多額の借金をして副業を始める場合、実際には副業で稼げず、借金だけが残ってしまう詐欺被害者の方は多いです。
騙し取る金額が徐々に高額になる
最初から高額を騙し取るのではなく、最初は数千円程を支払わせ、何度も詐欺を仕掛けて最終的に高額を騙し取る副業詐欺もあります。
例えば、副業登録時に数千円のマニュアルの購入させ、副業開始後も稼げないでいるターゲットに、「必ず稼げるようになる特別なサポートを提供する」と言って何十万円もする高額なプランに契約させようとするケースがあります。
また、最後まで高額の詐欺は行わず、安い金額を何度も何度も騙し取るような詐欺業者もあります。金額が低いとつい支払ってしまう方も多いのでご注意ください。
情報商材詐欺で多い手口
ここからは、副業詐欺のタイプ別で、多く見られる手口を紹介します。
まずは、アフィリエイトや転売、インフルエンサーで成功する方法といった名目で副業マニュアル等を販売している情報商材詐欺です。
これらの情報商材には詐欺ではないものもありますが、以下に該当するケースでは詐欺の可能性が考えられます。
稼げるやキラキラした生活のアピールが過大
InstagramやTikTokなど、SNSでは情報商材を宣伝するアカウントが数多くあります。
Instagramであれば、日々の投稿で興味を持たせ、ホーム画面やストーリーズなどに情報商材を販売するWebサイトへのリンクを設置して誘導していることが多いです。
その中でも、次のような宣伝は情報商材詐欺でよく使う手口です。
●「開始1ヶ月で50万円稼げる!」など必ず稼げると強くアピール
● 高級バッグやリゾート地などの写真や動画ばかり投稿している
詐欺業者は、楽して必ず稼げると錯覚させたり、キラキラとした生活に憧れる気持ちを利用したりして「自分もそうなりたい」と思わせて情報商材を販売しているのです。
しかし、これを見て副業に申し込んだ人が実際に稼げる可能性は低く、入会金などのお金を取られて終わってしまうケースが多いです。
購入した情報商材の中身が薄っぺらい
「高額の情報商材を購入したけれど、大したことが書いてない」「無料でどこにでも公開されていることばかり」など、情報商材の金額と中身が見合わず、「詐欺ではないのか」と弁護士に相談する方も多いです。
高額な情報商材であれば、必ず稼げる情報が記載されているとは限らないのです。
情報商材の販売後に高額のお金を騙し取る
情報商材の販売だけで詐欺が終わらないケースもあります。
たとえば、情報商材の購入者に後日連絡し、新たな情報商材をセールスしてくることや、コンサル料などの名目で高額の費用を請求してくることがあります。
「一度お金を払った相手はさらに払う可能性がある」と考え、何度も詐欺を仕掛けてくるのです。
また、「情報商材では稼げないから返金してほしい」と返金を求めた際に詐欺を仕掛けてくることもあります。
実際、返金を求めたはずが言葉巧みに説得されてしまい、追加で情報商材を購入してしまった方も多いので、十分にご注意ください。
投資詐欺など、他の詐欺に勧誘してくる
情報商材の購入後に投資などを持ち掛けてくることがあります。
これも「一度お金を払った相手はさらに払う可能性がある」と考えているからです。
情報商材が比較的安価だった場合、情報商材の販売自体はターゲット集めが目的で、本当の目的はその後に別の詐欺を仕掛けることかもしれません。
スマホ副業詐欺で多い手口
続いては、スキマ時間にスマホだけでできるスマホ副業を悪用した、スマホ副業詐欺で多く見られる手口を紹介します。
スマホ副業をやっている、もしくは興味がある方は多いかもしれません。
しかし、以下のようなことがあると、スマホ副業詐欺の可能性がありますのでご注意ください。
SNSなどでターゲットを集めている
スマホ副業詐欺も情報商材詐欺と同じようにSNSでターゲットを集めています。
そして、「スキマ時間にやるだけで月10万円」「誰でも簡単に稼げます!」などの甘い言葉を並べるのが手口です。
また、多くのケースでは、SNSには初期費用などお金が必要なことや稼げない可能性などは記載されていません。
楽して稼げることしか書かれていないことが多いです。あまりにも良いことしか書いていない場合は気をつけましょう。
作業が簡単すぎるのに、高収入
通常の詐欺ではないスマホ副業は、簡単な作業であるほど報酬も少ないことが多いです。
しかしスマホ副業詐欺は、作業の簡単さと報酬の良さが不釣り合いなことがあります。
動画を見るだけ、メールを送るだけ、などの誰でも簡単にできる作業で毎月何万円から何十万円も稼げると謳い、「楽して稼げる」とターゲットを集めていることが多いです。
運営との接点はLINEなどのメッセージアプリだけ
スマホ副業詐欺の多くは、LINEの友だち登録など、メッセージアプリで繋がることを進めてきます。
「稼げるスマホ副業を始めるなら、まずは下記のLINEアカウントを友だち登録」といった形で、興味を持ったターゲットをメッセージアプリへと誘導するのです。そして、メッセージのやり取りで副業を勧誘してきます。
ここまでは、副業詐欺以外でもあることかもしれません。しかし、スマホ副業詐欺の場合、メッセージアプリ以外での繋がりがなく、会社名や住所、担当者の本名などの他の情報が一切なく、メッセージアプリ以外の接点がないことが多いです。
これは、詐欺業者は素性をバレたくないことが理由です。
また、社名や名前で嘘をつかれている可能性もあります。
報酬を支払い、信頼を獲得してから騙し取る
「実際に報酬が支払われていたから最初は詐欺だとはまったく考えていなかった」。
スマホ副業詐欺に騙された方の中には、このように報酬をもらっていたことがある方も多いです。
最初は実際に作業を行って報酬がもらえるけど、実は副業詐欺だったということもあるのです。ターゲットを信頼させてから詐欺行為を働く手口です。
例えば、数回副業を行った後に「あなたはセンスがあるから高収入の特別な案件を紹介したい」などと言って特別なプロジェクトに抜擢され、そのプロジェクトでの作業中に「あなたのせいで失敗した。ペナルティを請求する」と高額の金銭を請求されてしまうケースがあります。
マルチ商法詐欺でよくみられる手口
自分が商品やサービスに契約し、次の契約者を探して利益を得るマルチ商法。
このマルチ商法を使った副業詐欺も発生しており、以下のような手口が多く使われています。
副業を始める際に高額の入会金等を要求される
マルチ商法詐欺では、入会金などの名目で最初に高額の費用を支払わせる手口が多いです。金額は様々ですが、特に高額なケースだと何百万円もの費用を請求されることもあるようです。
「稼げばすぐプラスになるから大丈夫」などと言って高額の初期費用を支払わせ、蓋を開けてみると全然稼げず、お金も帰ってこないというトラブルが発生しています。
セミナーなどに誘われ、担当者を紹介される
マルチ商法詐欺では、知人からセミナーなどに誘われたことがきっかけで詐欺に騙されてしまう方が多いです。
そのセミナーで、知人は運営の幹部を紹介してきます。実はターゲットと幹部の人間を繋げるのは、マルチ商法詐欺でよく使われる手口です。
幹部の人間は、成功者と思わせる見た目やマインドをしており、ターゲットに幹部の人間を紹介し、この仕事で成功すれば、自分もこうなれるとターゲットを錯覚させようとするのです。
2対1の状況で、カフェ等で勧誘される
セミナー後にカフェ等で勧誘するのは詐欺業者お決まりの手口です。
しかも、この際の勧誘は、ターゲット、誘った知人、幹部の3人というケースがとても多いです。2対1の状況を作って幹部が言葉巧みに話して勧誘をしてきます。
この際、「やるなら今すぐ決めたほうがいい」とすぐ決断することを勧めてくることも多いです。これは、検討のままターゲットが帰ると、入会しない可能性が高いことを把握しているため、その場で決めさせようとしてくるのです。
「残り何人まではキャンペーン中で安い」など、早く契約したほうが、メリットがあるように思わせて勧誘してくることもあります。
マッチングアプリなどでターゲットを探している
マルチ商法詐欺では、マッチングアプリなど、第三者と出会えるサービスを悪用してターゲットを探していることが多いようです。
マッチングアプリでのメッセージのやり取りの中で勧誘するだけでなく、食事等で会う約束をして、会った際にセミナーに連れていこうとするケースがあります。
ネットショップ開業詐欺でよくみられる手口
ネットショップの運営を悪用した詐欺も多くあります。
また、詐欺目的ではなかったものの、誘われたネットショップ副業が全く儲からず、多額の支出が発生してトラブルになるケースも多いため、注意が必要です。
ネットショップの運営に関連した詐欺トラブルで多い手口を紹介します。
関係性の薄い人からネットショップ開設を誘われる
ネットショップ開業詐欺はSNSで知り合った人からDM等で突然誘われるなど、関係性の低い人から突然、ネットショップの運営を誘われてお金を騙し取られるパターンが多いです。
「私はネットショップで儲けているからあなたもやったほうがいい。開設方法を教えるよ。」などと言ってネットショップ開業詐欺を仕掛けてくることがあります。
手軽さとリスクの低さをアピールしている
「在庫を抱えて売れなかったら」など、ネットショップの運営にはリスクもあります。
そのため、詐欺業者は手軽さやリスクの少なさをアピールしてきます。
特に「在庫を抱えることなく運営できる仕組みがあるから大丈夫」と言って安心させようとしてくることが多いです。
自分たちで在庫を抱えずにネットショップを運営するビジネスモデルは実際にありますが、それを悪用してリスクの少なさを謳い、ターゲットがネットショップをやる気になるように仕向けきます。
偽のサイトを作って実際に売れているように見せる
ネットショップ開業詐欺を行う詐欺業者は、自分たちでWebサイトを開設できる知識や技術を持っていることが多いです。
それを悪用して偽のWebショップのサイトを作り、あたかもネットショップを本当に運営していたり、商品が売れたりしているように見せることがあります。
本当はネットショップが存在しないのにあるように見せて、ターゲットを信頼させてお金を騙し取ろうという手口です。
出店費用や売上の立て替えなどでお金を騙し取る
ネットショップを利用した詐欺業者は、出店費用、Webサイトの改修費などの名目でターゲットから何度もお金を騙し取ろうとします。
また、注文後に一度、費用の立て替えが必要な仕組みを使ってターゲットからお金を騙し取ることや、架空の高額の注文を入れて立て替えができない状態にさせ、違約金を騙し取るなどの手口があります。
まとめ
副業詐欺の手口を紹介してきました。
ここで紹介したのは、あくまで一例です。副業詐欺業者は、この他にも様々な手口で詐欺を仕掛けています。
そのため、「少しでも詐欺の疑いがある副業には手を出さない」「もし、お金を取られてしまったらすぐ専門家に相談する」ことが大切です。
「自分も詐欺に騙されたかもしれない」と不安を感じている方は、弁護士法人AOまでご相談ください。
AOでは、豊富な知識を活かして多くのご相談に対応しています。相談は無料ですので、電話やメールでお気軽にお問い合わせください。