副業詐欺で使ったクレジットカードの支払いを止める方法!悪用されるリスクは?
副業を装った詐欺の中には被害者の方がクレジットカードを利用して情報商材等を購入させられてしまう場合や、クレジットカードの情報を聞き出して不正利用されてしまう場合があります。
詐欺であることに気が付かずに、これらに応じてしまった際はすぐに適切な対応をとりましょう。
このページでは、副業詐欺トラブルに注力する弁護士が、副業詐欺に引っかかり、クレジットカードを使ってしまった場合にやるべきことを解説します。
目次
副業詐欺でクレジットカードを使ってしまった時はすぐ対処を
「副業を始める際の支払いにクレジットカードを使用してしまった」「クレジットカードの情報を聞かれて伝えてしまった」という場合、詐欺だと気が付いた時点ですぐ対応が必要です。
もし、この記事をご覧の今、詐欺被害に遭ってまだ何も対応していないのであれば、この記事を読んで自分のやるべきことを理解し、直ちに対応してください。
早めの行動がお金を取り戻したり、クレジットカードの不正利用による被害を防いだりすることに繋がります。
状況別:詐欺被害者の方がやること
● クレカで支払直後=支払停止手続
● 相手に入金済み=任意交渉で返金を求める
● クレカの情報を教えてしまった=利用停止手続
クレジットカード払いをしたケース、クレジットカードの情報を教えたケースで、詐欺だと気が付いた後にやることは異なります。
また、カード払いは支払った直後か、時間が経過しているかでも対応が異なります。
次の章からは、上記3つの対応について詳しく解説していきます。
クレジットカード決済をした直後なら支払い停止手続き
副業を始める際の登録料や、情報商材の購入費用をクレジットカードで決済し、決済からまだ日にちが経っていない場合の対応を解説します。
決済した直後であれば、クレジットカード会社に連絡することで、支払いをストップできる可能性があります。
クレジットカードは、決済後すぐに相手方にお金が支払われるわけではなく、タイムラグがあります。
カード会社は詐欺師に協力はしませんので、相手方への入金が行われる前に「詐欺だから支払い停止してほしい」と伝えると、支払停止を認めてもらえる可能性があるのです。
弁護士に依頼し、弁護士からカード会社に連絡してもらう
支払停止の方法はいくつかありますが、弁護士に依頼して弁護士からクレジットカード会社に連絡してもらう方法がオススメです。
後述する別の方法よりもスピーディで詐欺被害者の方の負担も少ないからです。
①最短数日で支払いをストップできる可能性がある】
このサイトを運営する弁護士法人AOが担当した副業詐欺のトラブルで、弁護士からクレジットカード会社に連絡をして2日ほどで取引保留になったケースもあります。
保留は相手方への支払いが一旦ストップした状況です。この段階では、まだ返金が確定したわけではないですが、後にクレジットカード会社が行う調査次第で、返金してもらえる可能性があります。
【②同様のクレームが入っていると支払い停止が認められやすい】
カード会社は「苦情が多い会社」を把握しています。「詐欺業者だ」というクレームがこれまでに何件も寄せられている相手であれば、支払停止に成功する可能性が高まるでしょう。
また、詐欺業者側はトラブルが拡大してクレジットカードを使えなくなる(他の入金もされなくなる)ことは避けたいと考えます。そのため、カード会社から支払い停止に関する連絡があった際に応じる可能性が十分にあります。
自分で対応する場合は負担が大きい
自分で支払停止手続を行う方法もあります。ただし、弁護士に依頼する場合と比べると労力が大きく増えてしまいます。
自分で行う場合、いきなりクレジットカード会社に連絡をしても支払い停止は難しく、「支払い相手とトラブルになっている」という証拠がないとカード会社に応じてもらえる可能性は低いでしょう。
そのため、先に詐欺業者に対して返金を求める交渉を行う必要があります。この際、ほとんどのケースで返金には応じてもらえません。
詐欺業者とのやり取りをテキストメッセージなどに残しておき、それを「トラブルの証拠」として、クレジットカード会社に支払停止の抗弁権という権利を主張します。そうすることではじめて、クレジットカード会社に、支払停止に向けた調査を行ってもらえます。
自分でクレジットカードの支払停止を行うには、このような大きな負担が生じます。そのため、詐欺業者との交渉でつまずいてしまう方が多いようです。
クレジットカードで支払い済みのお金を取り戻す方法
カード決済後すぐであれば、支払停止で返金してもらえる可能性がありますが、カード会社から詐欺業者への支払いが既に完了している場合、支払停止ではお金を取り戻せません。
この場合、弁護士に依頼してチャージバック、任意交渉といった対応をしてもらうことで、お金を取り戻せる可能性が残されています。
クレジットカード会社にチャージバックを要求する
チャージバックとは、不正利用をされた際や、取引内容に納得がいかない際にカード保有者がクレジットカード会社に異議申し立てを行い、返金を求める手続きです。
以下の流れでお金を取り戻せる可能性があります。
1.カード保有者がカード会社に異議申し立てを提出
2.カード会社が取引内容の調査を行う
3.カード会社が詐欺業者に売上取消を通知する
4.詐欺業者からカード会社に売上が返金される
5.カード会社からカード保有者に返金される
チャージバックは必ず成功するものではありません。
例えばインターネットで副業の情報商材を購入して詐欺被害にあった場合、その情報商材が確実に詐欺であると立証する必要があります。少しでも役立つ情報が載っていたり、その情報商材で副業に成功している人がいたりすれば、チャージバックは認められない可能性が高いでしょう。
副業詐欺業者と任意交渉を行って返金してもらう
支払停止やチャージバックができない場合、副業詐欺業者と任意交渉を申し出て返金を求めていきます。
任意交渉の場合、相手方が交渉に応じるか、交渉で返金を認めるか、という2つのハードルがあります。連絡に応じない、連絡先がわからないなどで話し合いすらできないことも多いです。また、話し合いができても、あっさりと返金に応じてくれるケースは稀で、弁護士の粘り強い交渉が必要となります。
なお、ご自身で交渉できることもありますが、口が達者な詐欺師に上手く言いくるめられ、返金の交渉をしていたはずが、更なる詐欺に騙されてしまう方もいますのでご注意ください。
◎一部返金も視野に入れたほうが良い
交渉で「詐欺だから全額返せ」と主張しても相手に応じてもらえる可能性は低いです。一方で「半分だけでも返金してほしい」など、一部返金であれば、返金に応じてもらえる可能性が高まることがあります。
任意交渉をする際は、全額返金してもらえることが理想的ですが、一部返金を目指すことも視野に入れておいた方が良いでしょう。
クレジットカード情報を教えてしまった時はすぐ利用停止を
クレジットカードに慣れておらず、「相手に言われるがままクレジットカードの情報を教えてしまった」という方もいるでしょう。もし、副業詐欺業者にカード情報を教えてしまったなら、すぐにクレジットカードの利用停止をしてください。
カード情報を教えてしまったということは、詐欺業者があなたのクレジットカードを自由に使える状態です。すぐに利用停止をしないと、あなたのカードで高額の支払いが行われ、請求がすべてあなたに来る可能性があります。
カードの利用停止手続きをすれば、その心配はなくなります。その後、再発行をしてもらえば、またカードを使えるようになりますのでご安心ください。
利用停止の方法は、カード会社のホームページ等でご確認ください。「カード会社名 利用停止」などと検索をすれば、すぐ確認できます。利用停止手続の連絡を24時間365日受け付けているカード会社もありますので、カード情報を伝えてしまった方は、今すぐ検索してクレジットカードの利用停止手続きを行ってください。
支払い停止や副業詐欺業者との交渉は弁護士に相談
クレジットカードの利用停止は、ご自身で対応するのが早いです。一方で支払い停止やチャージバック、相手方との任意交渉は既にお伝えしているように弁護士に相談して進めることをおすすめします。弁護士であれば、状況を伺ったうえで、どの方法であれば返金してもらえる可能性があるかを判断し、無駄なく対応することが可能です。
弁護士に任せることでご自身の負担が減りますし、弁護士から連絡がいくことでカード会社や相手方の反応が変わることもあります。
特に、相手方の入金してしまった後のチャージバックや任意交渉は専門知識が問われますし、任意交渉では、弁護士から連絡をすることが相手にとってプレッシャーになり、交渉を有利に進められる可能性があります。
このWebサイトを運営している弁護士法人AOでは、副業詐欺トラブルの解決に注力しており、無料相談を実施中です。副業詐欺でクレジットカードを使ってしまって困っている方は、一度AOの弁護士までご相談ください。
まとめ
副業詐欺に騙されて、クレジットカードで決済をしてしまったり、カード情報を伝えてしまったりした場合の対応について解説してきました。
詐欺業者に返金を求める場合も、利用停止をして被害を防ぐためにも大事なのは、すぐに行動することです。考えている間にお金を取り戻せなくなってしまったり、不正利用されてしまったりする恐れがあります。もし、まだ何も対応していないのであれば、弁護士への相談や、カード会社への連絡を一刻も早く行いましょう。