家族や会社に不倫をバラされてしまったあなたができること
不倫相手の配偶者にバレて起こった不倫トラブルでは、不倫相手の配偶者が不倫の事実を周囲にバラしてしまうことが時折あります。
不倫をしていたことはあなたや不倫相手が悪いとはいえ、家族や会社に不倫をバラされるのは仕方ないことなのでしょうか?
この記事では、不倫をバラすことは許されるのか、不倫をバラされたら何ができるのかを弁護士がお伝えします。
目次
不倫をバラされた時にできること
はじめにお伝えすると、不倫相手の配偶者が、あなたの不倫をあなたの家族や会社にバラしたり、SNSに晒したりするのは行き過ぎた行為です。
不倫相手の配偶者に認められているのは不倫慰謝料の請求で、他の方法であなたに経済的、精神的なダメージを与えるような行為は認められていません。
そのため、「不倫をした方が悪いんだから、バラされて当たり前だ」などと不倫相手の配偶者に言われたとしても、その言葉を受け入れる必要はありません。
もし、不倫をバラされてしまったら、不倫相手の配偶者に対して以下の2つのことができます。
慰謝料の減額交渉に使う
不倫相手の配偶者から既に慰謝料を請求されている、もしくはこれから慰謝料請求されたとしたら、不倫相手の配偶者に不倫をバラされたことで慰謝料を減額できる可能性があります。
「慰謝料請求された側が社会的な制裁を受けた」という事実があると慰謝料が減額される傾向にあり、「不倫をバラされて離婚の危機になった」「不倫をバラされて会社での立場がなくなった」なども社会的制裁に当てはまると考えられているからです。
慰謝料をいくら減額できるかはケースバイケースですが、慰謝料を減額できる可能性が高くなりますので、不倫をバラされてしまった時は交渉材料にしましょう。
名誉毀損で訴える
あなたの家族や会社に不倫をバラすことは、名誉毀損の可能性があります。
名誉毀損罪は、不特定多数の人に事実を伝えて特定の人物の社会的地位を下げる行為で、不倫を会社にバラす行為が当てはまります。
このように不倫をバラされて名誉毀損をされたら、あなたは被害者として不倫相手の配偶者に損害賠償請求が可能な場合があります。もっとも、認められうる慰謝料は数万円から数十万円の可能性が高く、慰謝料金額としては低額となることが予想されます。
また、不倫相手を訴えた場合も不倫の慰謝料請求の支払い義務はなくなりません。慰謝料請求ではあなたは請求される側、名誉毀損では訴える側となり、別々に争います。
家族に不倫をバラされたことによる影響と対策
「不倫相手の配偶者が自宅に押しかけてきた」「家族に電話やSNSのDMなどで連絡してきて不倫をバラした」などで、家族に不倫をバラされることがあります。
独身の場合、両親や兄弟との関係に影響が出てしまうこともあるでしょう。
そして、あなたが既婚者なら、夫(妻)との関係に大きな関係が出てしまいかねません。
場合によっては不倫をバラされたことをきっかけで夫婦関係が崩壊し、離婚する可能性も考えられます。
離婚になったら、不倫をバラした不倫相手の配偶者を許せないと思うかもしれません。
しかし、離婚になったとしても、その原因はあなたと不倫相手にあるため、不倫相手の配偶者に対して慰謝料などは請求できません。
ただし、前の章でお伝えしたように、慰謝料減額の交渉材料にすることや、名誉毀損罪で訴えることは可能です。
また、不倫を知ったあなたの夫(妻)は、不倫相手に対して慰謝料請求が可能です。
会社に不倫をバラされたことによる影響と対策
「会社に匿名で不倫をバラす郵便を送付してきた」「不倫相手の配偶者が会社に乗り込んできた」といった出来事が起こり、会社に不倫をバラされてしまうことがあります。
会社内で不倫が知れ渡ると、あなたは会社に居づらくなるでしょうし、会社内での地位を不安に感じることもあるでしょう。
ただし、会社に不倫をバラされたとして、上長などから口頭で注意されることはあるかもしれませんが、会社が減給や解雇などの処分を言い渡してくる可能性は、一部例外を除いて少ないのでご安心ください。
一部例外としては、社内不倫で会社に不利益を与えてしまった場合などが考えられます。
社内不倫は、人事異動やプロジェクトから外されるといったことはあるかもしれません。
取引先の従業員と不倫をしていて、不倫が原因で取引が終わるなどがあると、会社に不利益を与えたとして処分を受ける可能性はあります。
就業時間中に仕事をサボって不倫をしていたような場合も、何かしらの処分を受ける可能性があります。
また、会社から処分を受けなくても不倫をバラされたことで社内の人間関係が悪くなったり、居づらくなったりして自主退職することもあります。
そのような場合で、退職して収入に影響が出たら不倫をバラした不倫相手の配偶者に損害賠償を請求できる可能性があります。
SNSで不倫をバラされたことによる影響と対策
近年増えているのがSNSで不倫を晒す行為です。
やりとりをテキストにしてX(Twitter)などに掲載したり、LINEなどのやりとりをスクショして投稿されることもあり、ご自身のSNSアカウントなどがバレて、そこからどこの誰かわかってしまうケースもあります。
不倫相手の配偶者のアカウントにフォロワーが少なくても、拡散されると何十万、何百万人ものユーザーに見られることもあるので非常に恐ろしいです。
SNSで晒されたことがきっかけで家族にバレたり、会社にバレたりすることもあります。
このようにSNSによって不倫がバラされることも、家族にバレる、会社にバレることと変わりませんので、慰謝料減額の交渉材料にしたり、名誉毀損罪で訴えたりできる可能性があります。
まとめ
不倫相手の配偶者が、あなたの家族や会社などに不倫をバラした際のことをお伝えいたしました。
最後にこの記事でお伝えしたことを振り返りましょう。
・不倫相手の配偶者が不倫をバラすのは行き過ぎた行為
・不倫をバラされたことは慰謝料減額の交渉材料にできる
・不倫をバラされたら不倫相手の配偶者を訴えることができる
・あなたの夫(妻)が浮気を知ったら、不倫相手に慰謝料請求する可能性がある
・会社に不倫をバラされても減給や解雇される可能性は低い
不倫をしたことが原因とはいえ、不倫相手の配偶者は何でもして良いわけではなく、不倫をバラすことを認められません。
あなたの今後の生活に大きな支障をきたす恐れがありますので、万が一、不倫をバラされたら、不倫相手の配偶者に対して適切な対応をしていきましょう。
弁護士であれば不倫の詳細やバラされた経緯などをお聞きし、あなたをサポートしていくことが可能です。
不倫をバラされてしまい困っているなら、弁護士までご相談ください。
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