慰謝料請求の流れ|不倫相手に慰謝料を支払わせるまでの5ステップ
不倫相手への慰謝料請求を決意したけれど、「どう進めればいいかわからない」という方も多いでしょう。専門的な手続きが必要なイメージをお持ちの方もいるかもしれません。しかし、不倫の慰謝料請求は決して難しい手続きではありません。請求の流れやポイントを事前に把握しておけば、初めての方でも対応できるでしょう。
このページでは、不倫の慰謝料請求の流れを5つのステップに分けて詳しく紹介していきます。
目次
浮気・不倫の慰謝料請求の流れ
【慰謝料請求の流れ】
(1)慰謝料請求の(証拠の用意など)
(2)慰謝料請求開始。不倫相手に連絡する
(3)交渉
(4)示談書の作成
(5)慰謝料の受け取り
不倫相手に慰謝料請求をし、慰謝料を受け取るまでの流れは上記の通りです。
不倫の証拠を集めるなどの準備をしてから不倫相手に慰謝料を請求し、その後、交渉を行って慰謝料の金額を確定させて、決定内容を示談書にまとめた後、慰謝料を受け取ります。
次の章からは、慰謝料請求の流れの一つ一つの工程を詳しくお伝えします。
なお、この記事では不倫相手に慰謝料請求する前提でお伝えしていますが、請求相手が離婚する配偶者の場合も、慰謝料請求の流れは概ね同じです。
慰謝料請求の準備(証拠の用意など)
慰謝料請求を決めたら、まずは請求前の準備をしましょう。
やることは以下の4つです。
・証拠を用意する
・不倫相手の情報を確認する
・慰謝料の金額や請求内容を決める
・自分で請求するか弁護士に依頼するか決める
一つずつ紹介していきます。
証拠を用意する
慰謝料請求を成功させるには不倫の証拠が必要ですので、証拠がない場合は慰謝料請求の前に証拠を入手しましょう。
また、既に証拠がある場合は、今、手元にある証拠で不倫を認めさせて慰謝料を支払わせることができるか確認をしましょう。
不倫の証拠について詳しくは以下の記事をご覧ください。
不倫相手の情報を確認する
不倫相手に慰謝料請求をする際は、不倫相手の氏名や連絡先、住所などの情報が必要です。
慰謝料請求に必要な情報が揃っているか確認しておきましょう。
連絡先や住所などがわからない場合は、不倫をした配偶者から聞き出すなどして、情報を手に入れます。
慰謝料の金額や請求内容を決める
不倫相手に請求する金額や、慰謝料の支払い以外に要求したいことを決めましょう。
いくらを請求すれば良いかわからない場合は、不倫慰謝料の相場を事前にご確認ください。
慰謝料以外の要求は、「配偶者と二度と会わない」「会った場合は違約金を支払う」といった誓約を求めることが多いです。
できる要求、できない要求がありますので、慰謝料請求以外にできることも事前に確認しておきましょう。
自分で請求するか弁護士に依頼するか決める
慰謝料請求は基本的に、自分で行う、または弁護士に依頼するのどちらかです。
どちらの方法で慰謝料請求を行うか考えましょう。
最初は自分で請求してみて無理そうだったら弁護士に依頼する、一度弁護士に相談してから決めるでも問題はありません。
請求できる金額や用意したほうがいい証拠なども教えてもらうことができるので、自分で慰謝料請求をする予定でも、請求前に一度弁護士に相談してみることをおすすめします。
慰謝料請求開始。不倫相手に連絡をする
準備が完了したら、不倫相手に連絡し、慰謝料請求を行います。
不倫相手への最初の連絡は、電話、メール(メッセージ)、郵便などの選択肢があり、どの方法で不倫相手にコンタクトをとっても問題はありません。
自分で慰謝料請求を行い、負担を少なくしたい場合は電話やメールで連絡するのが一番手取り早いです。
ただし、電話やメールは不倫相手が着信拒否や返信をしないこともありますので、何度か連絡したけれど、相手が対応しない場合は別の方法に切り替えましょう。
一方で、慰謝料請求したことも記録として残しておきたいなら、内容証明郵便の送付が適しています。
不倫の事実や請求する慰謝料の金額、支払い期日などを記載した書面を内容証明郵便として送り、相手からの連絡を待ちます。
交渉
慰謝料請求の連絡後は不倫相手と交渉をします。
あなたの請求金額や要望を不倫相手が全面的に受け入れるなら交渉の必要はありませんが、多くのケースでは、不倫相手が慰謝料の減額を求めてくることや、場合によっては慰謝料の支払い拒否や不倫の否定をしてくることもあります。
相手の出方に応じて交渉を行い、慰謝料の金額を決めていきます。
交渉は対面、電話、メール、郵便のいずれかの方法で行います。
対面や電話で直接話すのが一番早いですが、不倫相手と話すと感情的になったり、相手の方が口が達者だったりする場合はメール、郵便の方が適していることもあります。
また、交渉の際は以下の4つを覚えておいてください。
不倫相手の言い分も聞きながら着地点を探す
不倫相手が慰謝料の減額や支払い拒否を主張している場合、あなたの要求だけを一方的に押し付けても、交渉が進まない可能性があります。
そのような時は、相手の希望金額なども聞き、慰謝料の金額で譲歩する、慰謝料の分割払いを認めるなどして着地点を探っていきましょう。
あなたが歩み寄る姿勢を見せたら、最初は「そんな高額の慰謝料は支払えない」と言っていた不倫相手も「この条件なら」と支払いを認める可能性があります。
最初は希望金額より高額の慰謝料を請求する
交渉を始める際は、事前に考えていた希望金額よりも高額の慰謝料を請求しましょう。
はじめから希望金額を提示すると、不倫相手の減額交渉に応じた際に、慰謝料が希望金額以下になってしまうからです。
当然ながら慰謝料の金額には、いわゆる相場がありますが、請求金額はご自身の精神的苦痛を金銭換価したものになるため、ご自身のお考えで請求金額を決めることは可能です。
減額交渉を見越して高めに請求しておけば、最終的に希望金額で示談できる可能性も高まるでしょう。
交渉が全く進展しなかったら弁護士に相談する
当事者間での交渉が上手くいかず、途中から全く進展しなくなることもあります。
全く進展がなくなったら、一度弁護士に依頼することも考えましょう。
弁護士に依頼するだけで不倫相手が慰謝料の支払いに応じるケースも多いですし、調停や裁判よりもスピーディな解決が期待できます。
相手が弁護士をつけたら自分も弁護士に依頼
不倫相手が慰謝料減額を目的に弁護士に依頼することもあります。
あなたが自分で慰謝料請求をしているなら、1人で相手弁護士との交渉をせず、あなたも弁護士に依頼しましょう。
一般方と弁護士では慰謝料請求の知識や交渉の経験値が異なり、相手弁護士に上手く言いくるめられる恐れがあるので、ご自身で相手弁護士と交渉することはおすすめしません。
示談書の作成
交渉がまとまり、慰謝料の金額や支払い期日、支払い方法などが決まったら、決定内容を示談書(誓約書)にまとめます。
弁護士に依頼して慰謝料請求している場合は、弁護士が作成してくれますので任せましょう。
自分で慰謝料請求している場合は、面倒でも必ず示談書を作成してください。
示談書には決定内容の他に期日までに慰謝料を支払わなかった場合の対応(遅延損害金の発生など)、あなたと不倫相手の署名をしてください。
書面を残しておけば、あとで「言った」「言ってない」のトラブルになることを防げますし、不倫の再発防止にも繋がります。
慰謝料の受け取り
示談書を作成したら、期日までに慰謝料を受け取って終了です。
無事に慰謝料を受け取ったら、その後は不倫相手と一切連絡をとることはないでしょう。
配偶者との関係を修復させたり、離婚する場合は新しい生活をスタートさせてください。
弁護士に依頼して慰謝料請求した場合は、不倫相手から弁護士に慰謝料が支払われ、弁護士費用が差し引かれた後に弁護士から慰謝料が支払われることが一般的で、弁護士とのやり取りも慰謝料を受け取ったら終了となります。
まとめ
不倫相手に慰謝料請求をする流れについてご説明しました。
準備、慰謝料請求、交渉、示談書の作成という流れは基本的には変わりません。
しっかりと事前準備をした上で慰謝料請求をすれば、不倫相手が慰謝料の支払いを認める可能性が高く、示談後に書面を残しておけば、その後のトラブルも防ぐことができるでしょう。
また、示談前であればいつでも弁護士に相談可能です。
早めの相談がスムーズな解決に繋がりますので、弁護士に依頼して慰謝料請求することを考えている人は早めにご相談ください。
当事務所では、不倫の慰謝料請求の無料相談を行っています。慰謝料請求の流れや慰謝料請求が成功する見込み、獲得できる金額などをお伝えすることができますので、弁護士法人AOまでお気軽にお問い合わせください。
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