不倫の慰謝料請求を自分でやる方法と成功のポイント
「自分で不倫相手に慰謝料請求をしよう」と考えている方もいらっしゃるでしょう。弁護士に依頼せずに慰謝料請求を成功させるなら、自分で請求しやすい状況や、請求する際に気をつけることなどを事前に把握しておきましょう。
この記事では、不倫の慰謝料請求は弁護士に依頼しなくてもできるのか、自分で請求する際に失敗しないコツなどを紹介しています。慰謝料請求をする前にご参考ください。
不倫の慰謝料請求は自分でできる?
はじめに結論をお伝えすると、不倫の慰謝料請求は自分ですることも可能です。
交渉なら自分で慰謝料請求することも可能で、実際に自分で慰謝料請求をして成功している方もいらっしゃいます。決して弁護士に依頼しないとできない手続きではありません。
しかし、調停や裁判で慰謝料請求するなら、専門的な手続きが必要となり、自分で慰謝料請求をするのはかなりハードルが高くなります。
初めて慰謝料請求する方でも、下記のページで紹介している慰謝料請求の流れを参考にすれば、自分でできる可能性は十分にあるでしょう。
慰謝料請求は自分でやるのと弁護士に任せるのどっちがいい?
「自分で慰謝料請求できるなら、わざわざ弁護士に相談する必要はない?」と考えるかもしれません。たしかに、不倫の慰謝料請求は自分でもできます。
ただし、自分で請求するよりも弁護士に相談したほうが良いケースも多々あります。
不倫トラブルをスムーズかつ確実に解決したいなら、弁護士に相談したほうがその可能性は高まるでしょう。
また、交渉ごとが苦手な方、忙しくて対応する時間がない方は弁護士に依頼して請求したほうが確実でしょう。
自分で請求するのと弁護士に任せるのでどちらが良いかは、様々な事情を踏まえて判断しましょう。
まずは自分で慰謝料請求し、ダメなら弁護士に相談もアリ
自分でできるところまでやってみて、難しいと感じたら弁護士に相談するという進め方もあります。
実際に、「自分でやってみたけどダメでした」と私たち弁護士にご相談くださる方は多いです。
弁護士の立場としては、最初からご相談いただくことをおすすめしたいですが、慰謝料請求の途中で弁護士に相談してももちろん問題ありません。
自分で慰謝料請求を行い「不倫相手に慰謝料の支払いを認めさせるのが難しい」「思った以上に労力がかかって大変」などと感じたら、そのタイミングで弁護士にご相談ください。
依頼するかは相談後に決めても問題ない
「弁護士に相談したら依頼しなくてはいけない」というわけではありません。
そのため、慰謝料請求の前に一度弁護士に相談してみて、相談後に自分でやるか、弁護士に任せるか決めても問題ありません。
慰謝料請求前に弁護士に相談すれば、慰謝料の獲得の見込みや金額の目安などを弁護士から聞くことができます。
当事務所をはじめ、多くの弁護士事務所は不倫の慰謝料請求に関する無料相談を行っており、相談だけならお金はかかりませんし、自分で慰謝料請求する場合に役立つ情報も聞けますので、慰謝料請求前に一度、弁護士に話を聞くことをおすすめします。
自分で慰謝料請求したほうが良いケース
ここからは、自分で慰謝料請求したほうが良いケースを3つ紹介します。
不倫相手が既に支払いを認めている
不倫相手が既に慰謝料を支払うと言っていて、慰謝料の金額もおおむね決まっているなら、その状況から弁護士に依頼しなくても慰謝料を獲得できる可能性は高いでしょう。
そのまま不倫相手との話し合いを進めて慰謝料の金額、支払い方法や期日を確定し、決定した内容を書面に残せば解決まで進めることができます。
獲得できる慰謝料の金額が少ない
不倫の慰謝料請求の相場は数十万円〜300万円程度です。
離婚の有無や不倫の期間、肉体関係の回数などで金額が決まり、肉体関係が1回だけで離婚の予定がないケースだと、慰謝料が50万円以下になることもあります。
この場合、弁護士に依頼すると獲得した慰謝料の大半が弁護士費用でなくなってしまうでしょう。
場合によっては弁護士費用が獲得できる慰謝料より高くなることもあり得ます。
そのため、獲得できる慰謝料が低額と予想されるケースでは、弁護士に依頼するよりも自分で慰謝料請求したほうが良いでしょう。
弁護士費用で慰謝料が減るのが嫌だ
不倫の慰謝料請求を弁護士費用は、慰謝料の金額で異なりますが最低でも数十万円になることが多いです。
そのため、弁護士費用の分、受け取れる慰謝料が減ることが嫌だという方は自分で慰謝料請求をしたほうが良いかもしれません。
ただし、弁護士に依頼したら自分でやるよりも高額の慰謝料を獲得できる可能性もありますので、「弁護士費用を支払いたくないから相談しない」と決めつけるのではなく、一度弁護士に相談してから判断することをおすすめします。
自分で慰謝料請求して失敗しない6つのコツ
自分で慰謝料請求をする際に怖いのが失敗してしまうことです。
ここでは、自分で請求して失敗に終わらないために覚えておきたいコツを6つ紹介します。
言い逃れできない証拠を入手してから慰謝料請求を行う
慰謝料請求を成功させるには不倫の証拠が必要です。
証拠がないと、相手は不倫を認めず、慰謝料の支払いにも応じない可能性も考えられますから、自分で慰謝料請求を成功させるなら、不倫の証拠を入手してから行うようにしてください。
証拠にはホテルや不倫相手の自宅に出入りする瞬間の写真や動画、肉体関係があったことが明確なメッセージのやりとり、配偶者の自白などがあり、不倫相手が言い逃れできない証拠であるほど、慰謝料請求が成功する可能性は高まるでしょう。
必要な証拠については、下記の記事で詳しくご説明しています。
希望金額ではなく、最初は高めの金額で請求する
慰謝料の支払いを認めた不倫相手から「慰謝料を支払うので減額してほしい」と減額交渉を求められるケースは多いです。
減額交渉を断ると、不倫相手が慰謝料の支払えない可能性もあるので交渉に応じることも大切です。
しかし、減額交渉を受け入れると慰謝料が減り、あなたにとって納得できない結果になるかもしれません。
そこで、はじめから減額交渉があることを見越して、最初は希望金額よりも高額の慰謝料を請求しましょう。
当然ながら慰謝料の金額には、いわゆる相場がありますが、請求金額はご自身の精神的苦痛を金銭換価したものになるため、ご自身のお考えで請求金額を決めることは可能です。
高めの金額を請求しておくことで、交渉で慰謝料を減額しても希望金額を受け取れる可能性が高くなります。
交渉で感情的にならない
慰謝料請求で不倫相手と交渉をする際は感情的な発言をしないようにお気をつけください。
不倫相手が支払いを拒否したり、反省の態度が感じられなかったりすると怒りが込み上げてくるでしょう。
しかし、怒りに任せて強い口調で不倫相手に慰謝料の支払いを要求してしまうと「暴言を吐かれた」「脅された」などと揚げ足を取られ、あなたが不利になるかもしれません。
不倫相手に怒りが湧くのは当然のことです。ただし、感情は心の中にとどめ、最後まで冷静に対応しましょう。
不倫相手が支払いを拒否し続けるなら弁護士に相談
自分で不倫相手に慰謝料を請求し、支払いを拒否されて話を進められなくなったら自分で請求することを諦め、弁護士に相談しましょう。
不倫相手は支払い拒否を続けてあなたが慰謝料請求を諦めるのを待っている可能性があります。
何度請求しても支払いを拒否され続け、あなたが疲れて諦めてしまったら相手の思う壺ですので、そうなる前に弁護士に相談をしましょう。
弁護士に相談すれば、支払いを拒否する不倫相手に対して的確に交渉していくことができますし、交渉の相手が弁護士に代わったことで不倫相手が慌て、すぐ慰謝料の支払いを認めるケースも多いです。
不倫相手が弁護士に依頼したら自分で交渉しない
慰謝料を減額してもらうために不倫相手が弁護士に依頼するケースもあります。
その弁護士は不倫相手の味方で、不倫相手が有利になるように交渉を進めてきます。
相手弁護士にうまく言いくるめられ、相場より低い金額で示談してしまう可能性があり、場合によっては、慰謝料を獲得できずに終わってしまうこともあるのでご注意ください。
交渉の状況を不利にしないためには、自分で不倫相手が依頼した弁護士と交渉しないことが一番です。
相手が弁護士をつけてきたら、自分で交渉するのはやめ、あなたも弁護士に相談して、対応を練り直しましょう。
示談書をしっかりと作る
不倫の慰謝料請求では、慰謝料の支払いなどが決まった後に示談書を作成することが多いです。
自分で慰謝料請求をした場合でも、示談書を作りましょう。
「不倫相手がきちんと慰謝料を支払うか不安」「不倫相手がまた配偶者に連絡してこないか心配」というケースでは、示談書が後々のトラブルを防ぐことに繋がります。
慰謝料を支払わなかった場合や、不倫が再発した場合のペナルティを決めて、慰謝料の金額や支払い期日と一緒に示談書に記載しておくと安心です。
慰謝料の支払いが決まったら、口頭での約束だけで終わらせず、必ず書面に残すようにしてください。
まとめ
不倫の慰謝料請求を自分で請求できるか、自分でやる際のコツなどをご説明しました。
最後に自分で慰謝料請求することが多いケースをおさらいしましょう。
・不倫相手が既に慰謝料の支払いを認めている
・請求できる慰謝料の金額が少ない
・弁護士費用で獲得できる慰謝料を減るのが嫌だ
慰謝料請求は初めての経験で、自分でやる方は手探りで対応を進めていくことになるでしょう。
間違った対応をしたり、自分が不利になる発言をしたりすると、獲得できる慰謝料が少なくなる恐れもありますので、少しでもわからないことがあれば調べながら慎重に対応しましょう。
ネットで調べただけではわからないことがあったり、自分で請求することが難しいと感じた時は、無理をせずに弁護士までお気軽にご相談ください。
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