夫(妻)の浮気相手が複数名いるとき、全員に慰謝料請求した方が良い?

「浮気が発覚。しかも相手は一人じゃなかった。」

夫(妻)の浮気が発覚した時に相手が2人や3人いたというケースは珍しくありません。浮気が発覚した時は、浮気によって受けた精神的苦痛に対する賠償として慰謝料を請求でき、相手が複数いるなら全員に請求することも可能です。ただし、全員に慰謝料請求することが最善の選択とは限りません。

このページでは、夫(妻)に浮気相手が複数いた場合の慰謝料請求について、全員に慰謝料請求した方が良いか、慰謝料の金額はどう変わるのか等をご説明します。

浮気相手全員に慰謝料請求が可能!合計額は変わらないことが多い

夫(妻)の浮気相手が複数いたら、浮気相手全員に対して慰謝料を請求することができます。
浮気相手が2人でも、3人でも、4人でも、それ以上いても全員に請求可能です。
ただし、全員に請求したからといって獲得できる慰謝料の合計金額が増えるわけではなく、1人あたりの金額が減るケースもあります。

慰謝料の適正額が100万円だとしたら、複数の浮気相手の中から1人だけに慰謝料請求したら1人から100万円を獲得でき、2人に慰謝料請求したら50万円ずつで合計100万円になる可能性があるというわけです。

慰謝料の合計額が変わらないのは、損害賠償金は請求する相手の人数では変わらないと裁判で判断されることが多いからです。
そのため、浮気相手が複数いた場合に浮気相手全員に慰謝料請求することが最善の選択とは限りません。

浮気の発覚後、あなたがどうしたいか、慰謝料請求で何を求めるかによって全員に請求した方が良いか、1人だけに請求した方が良いかが変わってきます。
次の章からは、浮気相手が複数いた場合に全員に慰謝料請求した方が良いケース、1人だけに請求した方が良いケースの例をご紹介します。

夫(妻)と浮気相手の関係を断ち切りたいなら全員に請求した方が良い

【全員に慰謝料請求をするメリット】
・夫(妻)と浮気相手全員の関係を断ち切れる

慰謝料を多く受け取りたい気持ちはあるけれど、それ以上に夫(妻)の浮気をやめさせたい、浮気相手との関係を断ち切りたいと考えているなら、浮気相手全員に慰謝料請求した方が良いかもしれません。
慰謝料請求をすることで、夫(妻)と浮気相手の関係を断ち切ることができるからです。

慰謝料請求して示談が成立した後は示談書を作成します。
示談書には慰謝料の金額や支払い期限の他に、「二度と会わない」「二度と連絡をしない」といった文言も記載できます。
さらに「約束を破ったら違約金を支払う」といった文言も一緒に掲載することにより、浮気相手が夫(妻)に本気だったとしても諦めることが多いです。
複数の浮気相手に慰謝料請求する分、手間が増えて獲得できる慰謝料も変わらないかもしれませんが、金額の大小よりも「浮気を終わらせたい」という気持ちが強い方は、浮気相手全員に請求するのが良いでしょう。

慰謝料獲得や負担の少なさを優先するなら1人だけに請求でも良い

【1人だけに慰謝料請求をするメリット】
・負担を軽減できて受け取る慰謝料の金額が変わらない

一方で、「慰謝料を受け取って早く終わらせたい」「浮気相手どうのこうでなく、夫婦関係の修復に時間を使いたい」と考えているなら、全員に慰謝料請求しなくても良いでしょう。
お伝えしているように、浮気相手が全員に慰謝料請求しても、浮気相手のうち1人だけに慰謝料請求しても、獲得できる慰謝料の金額が変わらない可能性があります。

慰謝料の金額を第一に考えると全員に慰謝料請求するのは手間が増えるだけで、トラブル解決までに時間もかかってしまうでしょう。
それなら、複数いる浮気相手の中から1人だけに慰謝料請求をしてトラブルを早く解決した方が良いかもしれません。
1人選ぶ場合は、「浮気の期間が一番長い」「夫(妻)との関係性が一番深い」などで請求相手を選びましょう。
また、以下のケースでは全員に慰謝料請求することが難しいので、1人だけに慰謝料請求した方が良いでしょう。

・浮気相手の中に連絡先がわからない人がいる
・浮気相手の中にあなたからの連絡を無視し続ける人がいる

離婚するなら夫(妻)に慰謝料請求した方が高額になるかも


夫(妻)の浮気が発覚して離婚するなら、浮気相手ではなく夫(妻)に慰謝料請求することも可能です。
浮気相手が1人じゃない場合、夫(妻)に慰謝料請求した方が、浮気相手に慰謝料請求するよりも獲得できる慰謝料が高額になるかもしれません。

浮気の慰謝料は、婚姻期間の長さや浮気の期間、子どもの有無、浮気相手の妊娠の有無、浮気の悪質さなどによって金額を判断しますが、複数の相手と浮気をしていたことが悪質と判断され、慰謝料の増額に繋がる可能性があります。
いくら増えるかはケースバイケースですが、浮気相手が複数いることが慰謝料の増額事由になり得ることは確かです。

離婚後の生活のために少しでも多く慰謝料を受け取っておきたいなら、夫(妻)に慰謝料請求することも検討しましょう。

複数の浮気相手への慰謝料請求は弁護士に相談

夫(妻)の浮気相手が複数いるなら、弁護士に相談して慰謝料請求を進めることをおすすめします。
弁護士に相談した方が良い理由は3つの理由をお伝えします。

方針を相談することができる

「浮気相手全員に請求するべきか、1人だけに絞って請求するべきか判断できない」「1人だけに絞る時に誰に請求すれば良いかわからない」など、慰謝料請求をどう進めれば良いかわからない時は、弁護士に相談しながら進めましょう。
弁護士はご事情をお伺いし、どう進めるのが良いか、誰に請求するのが良いかといったアドバイスをすることが可能です。
初めての慰謝料請求で心配な時、わからないことがあった時に、弁護士があなたの不安を解消するパートナーになることができます。

複数名と交渉する労力を軽減できる

複数名に慰謝料請求すると、慰謝料の合計金額は大幅には変わらないのに労力は2倍3倍になることが予想されます。
また、浮気相手全員が素直に慰謝料請求に応じるとは限らず、支払いを拒否したり、反省の態度が感じられない相手もいるでしょう。

浮気相手全員を相手にすると、時間を必要とするだけでなく、精神的な負担も大きくなってしまうでしょう。
弁護士に慰謝料請求を依頼すれば、弁護士が浮気相手全員とやり取りをしますので、あなたは浮気相手と直接やり取りをすることがなくなります。
あなたは相談や連絡を取り合うだけです。

これによって心身の負担が大きく減り、夫婦関係の修復に時間をかけることができます。

弁護士費用はほとんど変わらない

浮気の慰謝料請求の弁護士費用は獲得した慰謝料の金額で決まります。
そのため、請求相手が2人だからといって弁護士費用も2倍になるわけでありませんのでご安心ください。
請求相手が1人の場合と2人の場合で弁護士費用が全く変わらないかどうかは、弁護士事務所で異なりますので、詳しい料金体系は弁護士に相談する際にご確認ください。

まとめ

夫(妻)の浮気相手が複数いた場合に、浮気相手全員に慰謝料請求した方が良いのかについてご説明いたしました。
全員に慰謝料請求、1人だけに慰謝料請求のどちらが良いかは、あなたが慰謝料請求で望むことによって変わります。

・夫(妻)と浮気相手全員の関係を断ち切るなら全員に請求
・それ以外のケースでは1人だけに請求

このように考えるのが良いでしょう。
浮気の慰謝料請求についてわからないことがあれば、弁護士法人AOの無料相談をお気軽にご活用ください。
浮気相手全員に慰謝料請求するべきかといった相談から、あなたのケースでの慰謝料の目安など、浮気の慰謝料請求に関するお悩みにお答えいたします。

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